ドミノピザが、注文したピザの移動状況をGPSで地図表示し、
リアルタイムにスマホで確認できるというCMをやってるけど、すごいな。
そんな高い時給がもらえるわけでもないのに、市場競争のために「監視」
を売りにしてまで働かされるバイトの人がとても気の毒だ。
スマホで配達員を監視するという優越感から、横柄さの肥大化する客も
出現しそうだし、そのとばっちりを受けるのもまた配達員なんじゃないかと
想像してしまう。
昨今の「商品配達」のサービス競争は「Amazon」に引きずられすぎて、
あまりに過酷すぎるんじゃないかと思う。
先日、体重計が故障して、新しいものを買うことにしたのだけど、
近所の小さな電気店には高価なものしか置いておらず、帰ってきた。
ネットで検索したところ、希望の商品が「Amazon」と「ヨドバシカメラ」にあり、
どちらも同じ価格で自宅まで配達してもらえるとわかった。
「Amazon」よりは、「ヨドバシカメラ」にお金を落としたい。
電車で新宿のヨドバシまで出て、体重計持って帰ってくるのもしんどいなと
思ったので、ヨドバシのネット注文を利用した。
しかし、そのあとが驚いた。
注文して、クレジットカードで決済し終えると、ものの2時間で
「出荷開始」のメールが届いた。「本日20:05ごろにお届け予定」、と。
そして、本当に20時前にインターホンが鳴って、
ヨドバシカメラのワッペンをつけた人から、梱包された段ボールを受け取る。
(こんな早く届くの!?)
驚きを隠せないまま、鍵をしめ、段ボールを開けようかな……と、
手をかけたところで、またメールが。「19:55に配達完了しました」。
ま、まじめすぎる! そこまで緻密にやらなくても。
しかし、「Amazon」の配達サービスの速さと安さに対抗するには、
ここまでやるしか道がないのだろう。配達の人は、ヨドバシカメラの制服
だったから、自社で配送・配達の仕組みを作ってやりくりしているわけだ。
すごい企業努力だなと思った。
そして、重要なことだけど・・・
私がこの買い物に支払った金額は、配達料金込みで、894円である。
そんな安い体重計買ったのかと思われるのは恥ずかしいんだけど、
ここまでやってもらって、たったの894円とは、どういうことなのか?
体重計の原価がそんなに安くなっているというのも驚くけど、
ヨドバシカメラにしたって、どれだけの利益があるのか?
いや、利益をあげるためのしわ寄せが、どこに押し込まれていくのか?
この「サービス込み、低価格配達競争」。
そりゃ、商店街の個店は潰れるよね・・・。
アマゾンにふりまわされていく自由競争の世界、深刻すぎる。